虚空蔵菩薩は、大乗仏教で信仰対象とされる菩薩の一尊です。広大無限な知恵と福徳を蔵する菩薩とされ、奈良東大寺では毘盧遮那仏(大仏さま)の脇侍とされます。密教でも胎蔵曼荼羅虚空蔵院の主尊とされるなど重要視されます。
瓔珞や腕釧を身につけ天衣を纏った菩薩形で、福徳の象徴として如意宝珠を左手に執ります。密教では宝冠中に五智如来の化仏を付け、右手に知恵の象徴として剣を執ります。民間信仰では、丑寅生まれの守り本尊、十三仏三十三回忌の本尊とされます。
虚空蔵菩薩は、大空に関連する様々な概念が総合されたような尊格です。空海が修法したことで有名な「虚空蔵求聞持法」では明けの明星が虚空蔵尊の化身と説かれ、日月星の運行にしたがって陀羅尼を読むことで、記憶力や不忘のご利益を得られるとされ、日蓮はじめ学問技芸の向上を願う多くの僧に信仰されました。他の経典では天空から無限の宝物を降らせる財福増益や、天変地異の除去などの働きも説かれます。このように天の諸々の事象とつながりを持つ虚空蔵菩薩への信仰は、修験者や職能者なども介して全国に広まり各地で独自の展開を見せました。嵯峨嵐山では、子どもの年齢の節目に社を参る風習と、知恵と富貴を祈る信仰が結びついた行事として発展しました。
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