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ほおずき市

江戸・東京に夏の訪れを告げる、風情あふれる「こんにゃく閻魔」のほおずき市とは。
ほおずき市の情景のイラストほおずき市は、東京都内の寺社で主に7月の縁日に合わせて開催される市です 。もともとは港区にある愛宕神社の催事だったものが、他の寺社もそれに倣う形で広まったそうです。19世紀初めごろの江戸では園芸が盛んで、すでに行事として定着していたそうで、200年以上の歴史を持つ風習です。
有名なものは7月10日浅草寺のほおずき市です。この観音菩薩の縁日は千日参りと言われ、お詣りすると四万六千日分のご利益が有るとされます。現在では東京を代表する夏の風物詩として知られ、ほおずきの露店200店が軒を連ね大変なにぎわいを見せます。
また、7月の第三土曜日に文京区で朝顔市と並んで開催されるほおずき市も有名で、「こんにゃくえんま」として名高い閻魔大王をお祀りした源覚寺で開催されます。
熟す前のほおずきは暑気払い効果があるとして、民間療法に用いられてきました。また夏負けの厄よけになると言われ、釣忍や風鈴などの風流物と合わせて売られます。さらに7月は旧暦のお盆とも重なる時期であり、死者の魂を迎える提灯としてほおずきは特別視されてきました。観賞用、薬用、さらに信仰といった様々な面から、ほおずきはまさに夏の縁日で売られるにふさわしい縁起物といえるでしょう。
閻魔大王のイラスト

閻魔さま

閻魔大王(閻羅王、閻王)は、大乗仏教の護法天部の一尊です。古代インドのヤマ神が仏法の守護神として編入されたものです。諸病平癒・延命長寿・除災など、息災祈願の際に祈念されます。
道服をまとい杓を持った憤怒相で、多くの補佐官や羅刹などを従えた裁判官風の姿で表現されます。密教では焔摩天として、天衣をまとい人頭幢を執って水牛に乗る天人形で描かれ、護方十二天の一尊として祀られます。

祖霊の王から地獄の王へ

ヤマ神は古代インド神話において人類最初の死者とされ、祖先霊達を天にある冥土に迎え入れる穏やかな神でしたが、次第に法を破る者の魂を罰する厳格な性格を併せ持つようになり、人の寿命を管理する神・死者を裁く神・死神とも考えられるようになりました。中国仏教では道教と結び付き、現在のような恐ろしい地獄の大王としての側面が強調されるようになりました。日本で編纂された「地蔵十王経」では、死者の霊魂の導き手として地蔵菩薩の化身ともされました。小石川の源覚寺の霊譚より、こんにゃくが好物であるという俗信が全国的に広まっています。地獄の釜の蓋が開くと言われる夏期お盆前後においては、無病息災や滅罪を閻魔さまに祈る祭りが全国各地で行われます。

鬼灯のイラスト

鬼灯の歴史について

ホオズキ(鬼灯、鬼燈、酸漿)は、ナス科ホオズキ属の多年草です。カガチ、ヌカヅキなどとも呼ばれます。日本へは古くに渡来し野生化していたと考えられ、古事記にもその名が登場します。食用・薬用・観賞用・子どもの玩具などさまざな用途で用いられてきました。
仏教習俗であるお盆では、"鬼灯"の文字のごとく、ガクに包まれたホオズキの果実を死者の霊を導く提灯に見立て、枝付きで精霊棚に飾る風習があります。

参考資料
仏像散策:中村 元氏著/東京選書
仏教行事歳時記 7月 夏祭り:瀬戸内 寂聴氏・ 藤井 正雄氏・宮田 登氏著/第一法規
四季を彩る関東お祭りガイド:レブン氏著/メイツ出版
仏教学入門:宮治 昭氏著/春秋社
ホオズキ - Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/ホオズキ
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